対談企画「他人事ではない支援を」

  • 1946年に創業したお好み焼専門店の老舗「ぼてぢゅう®」を運営する「ぼてぢゅう®グループ」は、長年にわたりアムダマインズの活動をご支援くださっています。
     
    2021年からは国際協力支援特別メニュー『大阪品質 得々セット』が提供され、4年目を迎えています。
     
    このメニューについては、これまでにも何度かニュースレターやWEBサイトなどでご紹介してきましたが、今回はいつもお世話になっている山本克三氏(BOTEJYU Group ホールディングス株式会社 常務執行役員CRO)を東京のオフィスに訪ね、これまでの経緯や思いなどにつき、直接お話を伺ってみました。
     
    聞き手:AMDA社会開発機構 連携推進チーム長 山上正道
    対談日:2024年5月17日
    ※この対談はニュースレター2024年夏号に掲載されたものです
  • 山本さん(左)と山上

 
山上:アムダマインズへの継続的なご支援、いつもありがとうございます。
まずは、国際協力支援特別メニューを通じたご寄付を決定してくださった経緯について、お話を伺わせてください。

  • 国際協力支援特別メニューは3種類
  • 山本:アムダマインズ理事長の鈴木さんから、協働・連携についての提案をいただいたのが、直接的なきっかけですね。
     

    以前は各店舗にアムダマインズさんの募金箱を置かせてもらっていたのですが、クレジット決済やスマホ決済など、いろいろな機械がレジ周りに増えてきて、募金箱を置くスペースの確保が難しくなったという事情から、一時期アムダマインズさんへの支援が止まっていたことがありました。

     
    その後、フィリピンなど海外での店舗展開が進む中、当社としてSDGsへの取り組みを一層強化する必要性を痛感し、実現するための手段を検討する中で、それにふさわしい商品・サービスを提供するには、やはりアムダマインズさんへの協力が欠かせないと考え、新たに始めたのが、この支援メニューとなります。

山上:国際協力支援特別メニューからの売上げの一部を、2021年から継続的にご寄付いただいています。
どういう思いで続けられているのか、また、どう感じられているかについて、率直なところをお聞かせ願えればと思います。

  • 山本:アムダマインズさんへの支援は、開発途上国におけるSDGsの達成に直接つながる支援だなと感じています。私たち「ぼてぢゅう®グループ」だけではなかなか届けることができない支援が、アムダマインズさんを通じて実現できていることは、率直にうれしく思っています。
     

    いつだったか、私が冗談で鈴木(注)に、「海外に支援するのなら、日本国内での支援もしないの?日本にだって困ってる人はいっぱいいるんじゃないの?」って言ったことがあるんです。その時に聞いた彼の言葉に驚いたといういうか、目を覚まされたということがありました。

     
    注:アムダマインズの鈴木理事長のこと。山本氏と鈴木は以前、都内の百貨店に同期で入社し、お互いに早期退職した後、同期会で再会したという関係がある。

  • 山本さん(東京オフィス、応接スペースにて)
  • 支援メニューの1つ「えらいこっちゃ!セット」
  • 山本:山本ね、海外では支援がなかったら、今日にも死んでしまう人がたくさんいるんだよ。日本では、そういう人を助ける手段があるけど、海外では食べるものも飲む水も無く、薬もないような劣悪な環境で、生きるか死ぬかギリギリの瀬戸際におかれている人が、目の前にいる。それが海外なんだよ。
     
    これを聞いて、ハっと気づかされたんです。私も、戦争やガリガリに痩せた子どもの映像などを、テレビやニュースで見てはいるけれど、身をもって感じているわけではないから、他人事なんですよね。でも彼は違う。現場の生の状況を目のあたりにしてきた鈴木俊介の話には、とても説得力があったということです。
     
    彼がNGOや国際協力を仕事にしてくれていて本当に良かったと思っています。彼がいたからこそ、今こうして「ぼてぢゅう®グループ」を通じて開発途上国への支援ができているのだと思っています。

山上:お二人の間でそんな会話があったのですね。思いがあるからこそ、支援が続いているということが、よく分かりました。
それでは最後になりますが、改めて御社の社名である「ぼてぢゅう®」の由来を教えてください。そして、アムダマインズへのメッセージをお願いします。

  • 山本:「ぼてぢゅう®」の「ぢ」は「し」ではなく、「ち」に点々なんですけど、これは、お好み焼を「ぼて」と返し、「ぢゅう」と焼くリズムに由来しているんです。鉄板の上で焼く時、返す時の五感に響く感じを表現しています。ぜひお店で味わってみて欲しいと思います。
     

    さて、私たち「ぼてぢゅう®グループ」は、アムダマインズさんが開発途上国で実施する、SDGsの達成に直結するプロジェクトに賛同しています。

     
    これからも国際協力支援特別メニューを継続的に提供するとともに、売り上げからの寄付をしていくよう努めてまいりますので、どうぞ、よろしくお願いします。
     
     
    山上:ありがとうございました。まさに「ぼてぢゅう®」という音には五感に響く感じがありますね。この応接スペースに飾ってあるお好み焼の写真を見ていたこともあって、無性に食べたくなりました。
     
    この後、ぼてぢゅう®渋谷店にお邪魔させていただき、大阪品質得々セットを味わいたいと思います。

    (対談了)

  • ぼてぢゅう®渋谷店の入り口
ぼてぢゅう®グループについて
1946年に食い道楽の街・大阪玉出で大阪お好み焼専門店として誕生した「ぼてぢゅう®」を、商業施設を中心に173店舗(国内51店舗、海外122店舗/2024年5月現在)に展開。同社の社会的使命「食と健康」「食のまちおこし」「人づくり」の先にSDGsを位置づけ、地域社会とひとつになって食の新たな価値観を想像し、世界に発信している。
公式ウェブサイトはこちらから。