青年海外協力隊企画のスタディツアー参加者がザンビア事業を見学されました
8月7日、日本の大学生6名と青年海外協力隊隊員4名がザンビア事業を見学されました。このスタディツアーは青年海外協力隊(理数科教師)隊員が中心となって企画し、ザンビアで活動する隊員の任地を訪問するもので、現在当団体に配属している平野隊員(村落開発普及員)のコミュニティセンターを訪問することがきっかけとなり、当団体の事業見学もしたいという依頼を受けて、実現しました。 午前中は、マテロ・リファレンス保健センターを訪ね、結核治療サポーター(以下サポーター)が行っているコミュニティでの結核啓発活動に参加されました。2人1組となってサポーターとチームを組み、コミュニティへ出かけ、参加者の方も一緒に結核予防のリーフレットを配り、サポーターの方が熱心にコミュニティの住民に結核について伝えている様子も見ていただきました。サポーターと訪ねた雑貨屋さんの女性から「おじさんが結核に感染したが、残念ながら完治する前に亡くなってしまった」という話を聞き、いかに結核がザンビアでは身近な病であり命を奪うものであるのかを実感できる機会となったようです。また、ペアになったサポーターから自身が結核に感染し、仕事を失ったことがきっかけでサポーターになる決意をした、という話を聞き、サポーターの方がどのような思いで活動に取り組んでいるのかなど直接話を聞く機会もありました。啓発活動が終わった後には、サポーターの方と写真を撮ったり、連絡先を交換したりするなどの姿が見られました。 午後はコミュニティセンターで当団体の事業について説明させていただいた後、コミュニティセンター内の各事業を見学いただきました。縫製教室では、先生の指導を受けながら生徒がサポーター用のエプロンを作成している様子を見学され、コミュニティ農場、バナナ農園では平野隊員から現在の活動について説明を受けられ、「初めてバナナの花を見た」とみんな興味津々でした。 参加者からは「非常に地道な活動だが、同じコミュニティの人が地域の人に伝えることがとても大切だと思った」「『窓を開けた方が換気ができて結核の感染を防げる』など具体的な予防策についても指導していて、(コミュニティに出向いて啓発活動をすることが)有効だと思った」「地域の人も、真剣に話を聞き、質問をしていた。」「サポーターの方が非常に熱心で感動した」という感想が述べられました。 ザンビアではHIVと共に生活をしている人がおよそ98万人と推定されています。15歳から64歳の13.5%がHIVに感染していると言われており、結核患者の8割がHIV/AIDS患者です。HIV感染者の日和見感染による結核患者の増加により、ルサカ郡保健局の統計では、結核が死亡原因の第1位になったと言われています。こうした現状について学んでいただくと共に、サポーターの方がどのようにコミュニティと関わり、結核対策に取り組んでいるのかを体験いただく一日となりました。 AMDA-MINDSでは、引き続きプロジェクトの見学に来てくださる方を随時受け入れています。国際協力に興味のある方、NGOの活動を知りたい方、この夏、国際協力への第一歩を踏み出してみませんか? 事業見学のお申し込みはこちらまで。 |