日本の医学生、看護学生がネパール事業を見学されました
2012年8月15日(水)から18日(土)の4日間、高知大学の医学生4名と看護学生1名がネパール事業を見学されました。 高知大学医学部とアムダは、国際社会貢献活動や人材育成に係る連携協定を結んでおり、その一環として、AMDAネパール支部が運営する慈善病院「シッダールタ母子専門病院(通称、ネパール子ども病院)」に対し、医療面における技術指導をご支援いただいています。今回、子ども病院で実際に技術指導を行った方々の「ネパールにおける医療やコミュニティの現状を、高知大学の学生にも学んでほしい」という強い思いから、5名の学生さん達の事業見学が実現しました。 学生さんは滞在中、子ども病院とコミュニティにおける母子健康増進事業を視察しました。 子ども病院では、それぞれの関心に合わせて、外来、病室、新生児集中治療室、手術室に分かれて見学しました。参加者のうち何名かは、夜中に救急で運ばれた妊婦さんの帝王切開の手術にも立ち会うことができました。子ども病院のあるブトワル市は、首都カトマンズから遠く離れた地方都市。このようなネパールの地方部において、日本のように設備やスタッフの数も充分とはいえない環境の中でも、必要な医療サービスが提供されている現状を目の当たりにし、学生さんたちは驚きを隠せない様子でした。 コミュニティにおける母子健康事業の見学では、まずプロジェクト概要についてスタッフから説明を受けた後、事業対象地のひとつであるダマウリ行政村の地域診療所と、そこから最も近い村の助産センターを視察し、当日は村でホームステイを体験しました。翌日は母親グループのミーティングに参加し、コミュニティ健康基金を彼女達が運営する様子を見学しました。 参加した皆さんからは「今回の醍醐味はなんといっても村でのホームステイ!」との喜びの声が寄せられました。彼らが宿泊した村には、トイレがまだ1つしかありません。その為、村の住民たちの間では、野外で用をたす場所について暗黙のルールがあるようで、村に到着するとまっさきに、その「場所」について教えてもらっていました。初めは言葉が通じずちょっぴり緊張気味だった皆さんも、しばらくすると気さくな村の人々や元気いっぱいの子どもたちに囲まれ、片言のネパール語とボディランゲージを駆使し、懸命にコミュニケーションをとる姿が見られました。夕方の風に吹かれながらの散策では、市場や近くの川、村の名所である菩提樹があるお寺などへ案内され、楽しいひとときを過ごしていたようでした。皆さんからは、「あっという間に時間がたち1泊ではたりない!」という声が聞かれ、村の人たちも「せっかく日本からお客様が来られてにぎやかだったのに、帰られたとたんに静かになってしまい、いつも通りの生活に戻ってしまう。」と少し寂しそうにしていました。 参加した学生さん達は、当団体の事業地の見学前に、首都カトマンズにあるトリブバン大学教育病院も見学されており、今回のネパール訪問では村の一次診療所から、地方都市の中規模病院、そして首都の大学付属病院と、異なったレベルでの各医療施設の役割、また搬送システムについても学ぶことができ、大変有意義であったとのことでした。 AMDA-MINDSでは、引き続きプロジェクトの見学に来て下さる方を随時受け入れています。国際協力に興味のある方、NGOの活動を知りたい方、国際協力への第一歩を踏み出してみませんか? 事業見学のお申込みはこちらまで。 |