ネパールに新しい歯科診療台が届きました

2013/01/25

2013年1月19日(日)、AMDAネパール支部事務所(カトマンズ)にて、新しい歯科診療台の贈呈式が開催されました。この歯科診療台は、かながわ湘南ロータリークラブの髙木直之様からご寄贈いただいたもので、同事務所内にある「シマヅデンタルクリニック」にて活用されます。

シマヅデンタルクリニックは、1999年に岡山市北区にある島津歯科医院様のご支援により設立され、AMDAネパール支部によって運営されています。当時、一般市民にとって手が届かないものであった歯科医療サービスを、地元の人々に安価で提供し続けてきました。設立から13年が経過し、地元住民にとってなくてはならない存在になりましたが、開院当初から使い続けている診療台はずいぶんくたびれて、診療の際にはぎしぎしと音をたて、不具合が生じるようになっていました。

この度、新しい診療台をご寄贈いただいた背景には、髙木様と髙木様が「US Dad(アメリカのお父さん)」と敬愛されるウィリアム R. スキナー氏との間に、四半世紀にわたって培われた深いつながりがあります。お二人は、1987年に髙木様がロータリー財団奨学生としてフロリダに留学されて以来のご親交です。ロータリアンの精神である「超我の奉仕」を自ら体現されるスキナー氏を、髙木様は尊敬し、敬愛し、後継されてきました。2012年11月28日に82歳でお亡くなりになったスキナー氏のご遺志を、何らかの形で残したいという髙木様の想いが、この歯科診療台という形になりネパールに届けられました。

贈呈式当日は、AMDAネパール支部、AMDA-MINDSカトマンズ事務所の関係者ら15名が集まり、スキナー氏に黙祷を捧げご冥福をお祈りいたしました。また、髙木様から支部関係者及び地元の人々に宛てて届けられたメッセージを、木下智現地事業統括が代読し、ニリマ・カルカ歯科医師に目録とメッセージが手渡されました。カルカ医師からも、「スキナー氏と髙木様の想いを心に刻み、このコミュニティに根差してがんばっていきたい」とコメントが述べられました。
贈呈式後は、真新しい診療台を使用して、地元の人々に無料診察が行われました。中には、「歯医者に来るのは初めて」という患者さんもおり、カルカ医師の説明を興味深く聞いていました。

これからもAMDA-MINDSは、人と人との想いをつなげ、少しでも人の、またその家族の健康と幸福の増進に寄与できるよう邁進いたします。

髙木様、本当にありがとうございました。

新しく設置された歯科診療台
新しく設置された歯科診療台
セレモニー最初に行われた、参加者全員による黙とう
セレモニー最初に行われた、参加者全員による黙とう
髙木氏のメッセージを代読する木下事業統括
髙木氏のメッセージを代読する木下事業統括
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スキナー氏と髙木氏の写真とメッセージ
新しい診察台で診察を行うKhadka医師
新しい診察台で診察を行うKhadka医師