インドネシア酪農プロジェクトの2期目が始まりました

2014/02/13
2014年2月7日、平成25年度日本NGO連携無償資金協力事業「南スラウェシ州シンジャイ県における酪農技術向上支援事業(フェーズ2)」の事業資金贈与契約を、在インドネシア日本国大使館との間で締結しました。本プロジェクトでは、インドネシア東部に位置する南スラウェシ州シンジャイ県において、酪農関係者(県畜産局職員、酪農協同組合スタッフ、人工授精師、酪農家)の知識と技術の向上通じ、酪農家の生計が向上すること、地域の酪農産業が振興することを最終的な目標としています。2013年2月8日~2014年2月7日まで実施したフェーズ1事業では、人工授精師15名が基礎技術研修を受講し、牛の発情鑑定や直腸検査を正しく出来るようになりました。また、人工授精師が酪農家を定期的に訪問し、牛の飼養状況のモニタリングを行い、改善点を指導する体制を新たに確立しました。その他、地元酪農家が搾乳し、酪農協同組合の加工場で製造された牛乳が、学校給食の一環として配布されている小学校からモデル1校を選び、新たに栄養教育を導入しました。

2014年2月8日に始まるフェーズ2事業では、基礎研修を終えた人工授精師に対し、より高度な技術が習得できる研修を開催する他、糞尿処理方法を普及させ、餌の多様化(ネムノキや芋づるなど未利用飼料の利用促進)を図る予定です。また、モデル小学校で始めた栄養教育も、他小学校へ普及・拡大する予定です。

贈与契約署名式では、鹿取克章特命全権大使より、「2年目の事業でも益々の活躍を期待しています。」とのあたたかいお言葉と激励を頂戴しました(プレス・リリースはこちらから。在インドネシア日本大使館のサイトに移動します)。

なお本プロジェクトは、島根県大田市に拠点を置く「(特活)三瓶スラウェシ友好促進センター」(理事長、廣本隼人)との連携により実施されます。同センターは、1996年に任意団体として設立後、2000年島根県よりNPO法人格を取得。日本でも有数の開拓酪農の歴史がある島根県大田市三瓶町に拠点を置き、豊富な酪農技術指導経験を有しています。インドネシア南スラウェシ州において酪農業分野で技術指導を行う他、現地から畜産・農業研修生も多数受け入れています。

贈与契約書に署名する鹿取大使(左)と梶田未央統括(右)
贈与契約書に署名する鹿取大使(左)と梶田未央統括(右)
贈与契約書を交換する鹿取大使(右)と梶田統括(左)
贈与契約書を交換する鹿取大使(右)と梶田統括(左)
人工授精師への実技研修
人工授精師への実技研修

牛乳を飲む小学校児童達
牛乳を飲む小学校児童達