カレーのおはなし 本部ネパール事業担当/小林麻衣子

2015/04/24
みなさん、ナマステ(こんにちは)。

冒頭から告白しますが、わたくし、カレーが好きです。というより、日本人の多くはきっとカレーが好きなんじゃないかと思います。明治時代に高級西洋料理として現れたカレーライスは、あの固形のカレールウのおかげで、家庭で簡単に作ることができるようになり、今や国民的大衆食としての地位を不動のものにしていますね。ところが、このカレールウをネパールに持って行ってみると、現地の人たちは目をまるくして驚きます。「こんなチョコレートみたいなもので、うまい飯ができるわけがない」と。それもそのはず。ネパールでは、「カレー」を作るために、5~8種類のフレッシュなスパイスを調理の度に毎回配合して味付けをします。どのスパイスをどのくらい入れるかは、料理の種類だったり、家庭の好みだったりで、それぞれ異なります。ちなみに、毎日毎食のほとんどすべての料理にスパイスを使うネパール人ですが、彼らには「カレーを作っている」という概念はありません。例えば、「鶏肉の煮込み」とか、「野菜の炒め物」とか、「豆のスープ」とか、そういった認識で、日々の食事を作っています。ちょうど日本人が、しょうゆやみりん、味噌などを使うのと同じ感覚でしょうか。ネパールが位置する南アジアでは、基本的にどの国でもスパイスをふんだんに使った料理、つまり日本人が言うところの「カレー」、が主流です。でも、その種類や味は、国や地方によって全く異なるので、飽きることがまったくありません(あくまで主観ですが)。

わたしはこれまで、ネパール、インド(北)、スリランカという、「カレー三大国」に長期で滞在した経験がありますが、カレーで特徴づけるなら、「素朴なネパール」、「濃厚なインド」、「旨味のスリランカ」といった具合に、それぞれの国が個性的なおもしろさを持っています。みなさんは、どの写真がどの国のカレーか分かりますか?!分かる方は、相当な「カレー通」に違いありません(答えはこちら)。

ところで、幸せを感じるホルモンと呼ばれるセロトニンは、カレーを食べた時に非常にたくさん分泌されるのだそうです。これは、スパイスが腸内を温めていい環境にしてくれるからなのだそう。
5月のネパール出張でも、カレーをたくさん食べて、幸せを存分にかみしめながら、仕事に励みたいと思います。

写真①
写真①

写真②
写真②
写真③
写真③

ネパール事務所のある日のランチ風景
ネパール事務所のある日のランチ風景