ダディンジュ~ミャンマーの灯祭り~ ミャンマー事務所 佐藤幸江

2015/11/09

雨安居(うあんご)が明けた10月の満月の日(今年は10月28日)にミャンマーではダディンジュという祝日を迎えました。
 
雨安居とは、小動物を無用に殺生しないため、草木が生え茂り、小動物が活発に活動する雨季に僧侶が外での修行をやめてお寺で修業することで、仏教徒はこの期間、婚礼や旅行、引っ越しなどを控えます。7月の満月から始まった雨安居は10月の満月の日(ダディンジュの祝日)に明け、この日は両親や祖父母、先生などにプレゼントを贈り、感謝の祈りを捧げます。ダディンジュが近づくと、お店ではコーヒーやお菓子などを詰め合わせた籠が売られ、日本のお歳暮のようです。

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ダディンジュのギフト

また、この日はお釈迦様が天から地上に降りてくる日とされており、お釈迦様が地上を見やすいようにパゴダ(寺院)では火を灯して祝います。ダディンジュが近づくと、クリスマスのイルミネーションのように窓の外に電飾を備え付けている家を多く見かけます。ダディンジュ当日は、夜になると家の玄関先やベランダな どに火を灯します。今年のダディンジュ当日の夜は、ヤンゴン市内の私の住んでいるエリアは停電したため、ろうそくの灯りがより一層美しく、心癒されました。

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ろうそくに火を灯す少女

かつては夜になると灯籠が空に向けて打ち上げられ、夜空に灯籠が舞う幻想的な光景を見ることができたそうですが、毎年火災の被害が出て いるため政府が規制をし、その数は大幅に減ってきているようです。私の住んでいる集合住宅では、夕方になると外にテーブルと椅子が並べられ、近所のお母さんたちが手料理を振る舞っていました。私も美味しいミャンマー料理をいただきながら、ご近所の皆さんと楽しい時間を過ごしました。湖のほとりでは、若者たちが打ち上げ花火をあげ、歌を歌ってダディンジュを祝っていました。
 
皆さんもダディンジュにミャンマーを訪れ、パゴダや参道、家々に灯される無数の灯りに心癒されてみませんか?

シュエダゴンパゴダ
シュエダゴンパゴダ

 

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