畑に実る、希望とつながり マダガスカル事務所 江橋裕人

2025/08/01

野菜の収穫量増加を支援する新しい事業を2025年3月に開始しました。事業対象地のマンザカンジーナ郡は、農業に関する生産性の低さや関係者間の連携不足といった問題から農作物の生産が停滞し、多くの農家が自家消費分すら満たせていませんでした。本事業では、農業関係者や行政との連携促進、その窓口となるリーダー農家の育成と、事業に参加する農家の作物栽培技術の改善を通じ、対象世帯の野菜の収穫量増加を目指します。

 
▍行政への表敬訪問

2025年4月、マンザカンジーナ郡や対象コミューンのミアダナンジーナ、及び14のフクタン(村)にて事業の説明を行いました。

ミアダナンジーナ・コミューン表敬訪問。期待の大きさを感じました

▍グループ形成

行政への事業説明後、各村を二回ずつ訪問しました。初回は広く参加を呼びかけて、事業と参加者へ求めることの説明、質疑応答などを行い、二回目は参加を前向きに考える農家を対象に、活動の詳細説明、参加表明の受付を行いました。参加希望者には住所、家族構成、教育レベル、野菜の生産状況、畑の大きさ、作物の売り先、耕作端境期の対応、事業への期待、希望する研修などを記した参加希望調査票を提出してもらい、698人のメンバーが決まりました。また、10~15人ずつで60のグループを作り、自薦他薦でリーダーを募ってグループメンバーの半分以上の支持を得た人をリーダー、次点を副リーダーとし、あわせて秘書や会計担当者も決めました。

 
▍個人の栽培計画作成

事業から8つの作物を提案し、各メンバーは、それぞれの栽培計画を作成しました。8つの作物の選定にあたっては、メンバーの経験、収入の向上や安定化、土地の有効活用などを考慮し、多くのメンバーが栽培経験を持つ5つの作物(ジャガイモ、ニンジン、インゲンマメ、グリーンピース、葉物野菜)と、現金収入を試みるための3つ(玉ねぎ、パッションフルーツ、とうがらし)としました。

 
▍グループ活動計画の作成

メンバーが個人で作成した栽培計画をグループメンバーと共有したうえで、協働して補い合えることを検討してもらい、グループの目標として掲げるよう促しました。例えば、種や肥料などを一緒に購入する、収穫物を共同で管理する、マーケットを協力して探す、農機具を共有する、畑準備や灌漑設備を維持する、などです。最大限の相乗効果が生み出されるよう、側面から支援を継続していきます。

村での事業説明会。何が始まろうとしているのか、皆、興味津々です

これから栽培技術研修が始まり、農機具や認定された良質な種子の支援、農器具業者や行政関係者と住民との会合などが続きます。メンバー一人ひとりが力を発揮できるよう気づきを促し、必要に応じて補完的な知識と経験を提供しつつ、野菜の収穫量増加を目指していきます。

 
 

この記事を書いたのは
江橋 裕人(えばし ひろと)
マダガスカル事業統括


エチオピア飢饉やソマリア内戦のニュースを見たことがきっかけでアフリカへの興味を持つ。大学卒業後、民間企業に勤めたのち、イギリスの大学院でアフリカ地域研究(政治学)と国際関係論の修士号を取得。NGO職員としてアフリカのザンビアに3年半駐在後、2010年にアムダマインズ入職。1999年以降は日本にいない期間が長く、テレビはご無沙汰でしたが、最近は様々な配信サービスのおかげで、昔のドラマばかり見ています。茨城県出身。

 


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