何曜日に生まれたの? 海外事業運営本部 白幡利雄

2023/10/19
8月から毎週、日曜夜の放送を楽しみにしていたドラマ「何曜日に生まれたの」が、とうとう終わってしまいました。視聴率的には苦戦していたようですが、私的には今年のベストワンに挙げてもいいくらい素晴らしい作品でした。
 
このドラマの中で、題名を略した「なんうま?」という表現が、セリフとして何度か印象的な場面に使われていました。高校時代の事故をきっかけに10年間コモリビトだったという設定の主人公が、あることをきっかけに高校の同窓会に参加することになり、会話のネタにつまった際に使うという趣旨だったのですが、「なんうま?」と突然聞いたあと、「タイやミャンマーではね、何曜日に生まれたかが大事で、星座や血液型のように何曜日生まれかで性格や相性を占うんだって」という説明が重ねられていました。
 
(写真:ミャンマーのパゴダ(仏塔)では、生まれた曜日の守護神にお参りします。写真は月曜日生まれで、守護神はトラ。ちなみに、水曜日が午前と午後に分けられているので、7ではなく8つの曜日として考えられています)

 
思いがけないところから、私たちアムダマインズが長年活動してきているミャンマーという国名が出てきて、ちょっとうれしくなったりしたのですが、そういえば今月末には、現地で「ダディンジュ」と呼ばれる、ミャンマーでは2番目に大きなお祭りがあることを思い出しました。雨季にあたる5月から10月頃までは天にいるお釈迦さまが、満月の光を頼りに地上に降りてくるとされる日で、人々はパゴダ(仏塔)や各家庭でろうそくなどの灯りをともし、花火を打ち上げたりしてお祝いします。同じ時期、似たような行事が、他のアジアの国々でも見られますよね。
 
さて、ミャンマーの仏教のありようは、日本のそれとは大きく異なるので、とまどうことがたくさんあります。観光で行く先のお勧めを聞くと、まずは「パゴダ」と言われるのも、その一つ(笑)。実際、どこにでもありますし、それしか選択肢がない(失礼!)、という観光地もあります。
 

ミャンマー最大の聖地、シュエダゴン・パゴダの威容

 
極めつけは、ミャンマーが世界に誇るバガン遺跡。ミャンマー初の統一王朝が栄えた11~13世紀につくられた3,000もの数のパゴダと寺院が林立する古都で、2019年には世界遺産にも指定されています。熱気球にのって空から眺めるというツアーもありますが、やはり地上でひたすらパゴダを訪ねまくるのがミャンマー流。
 
熱気球が浮かぶバガン遺跡

 
私が面白いと思ったのは、見る角度によって顔の印象がガラッと変わる仏像です。バガンで最も美しいと言われるアーナンダ寺院には、中央から東西南北に向かって大きな4体の黄金の仏像が置かれているのですが、真下に近寄って見ると、まるでにらまれているような感じになり、ちょっと足がすくむほど…。

  • 高さ9.5メートルの仏像を遠くからみると、穏やかに微笑んでいるように見えます
  • 下から見上げると、まるでにらまれているかのよう

ミャンマーは現在、コロナ禍によるさまざまな規制はほぼ撤廃され、観光での渡航も可能にはなっています。以前のように、こころおきなく様々な場所を訪ねられるようになる日が待ち遠しいですね。
 
 

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この記事を書いたのは
白幡利雄(しらはたとしお)
海外事業運営本部長


学生時代に手話を学んだこと、NGOの存在を知ったことをきっかけに、世界をより良く変えることを一生の仕事にしたいと決意。教育学修士号取得後、日本の国際協力NGOに就職。約21年間、東京事務所で海外事業全体のコーディネーションを担当した他、バングラデシュとネパールに事務所長として駐在。2014年にアムダマインズ入職。2020年から現職。好きなテレビ番組は、日曜深夜に放送されている「NNNドキュメント」。全国各地で制作される、多様で熱のこもったドキュメンタリーに、毎週涙しています。東京都出身。
 

 
 

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