ロープウェーがやってくる!
マダガスカル事務所 江橋 裕人
2024/11/13
皆さん、こんにちは。今回はマダガスカルの首都アンタナナリボの公共交通機関や道路事情についてお話しします。400万人とも言われる多くの市民の生活にとても身近なことで、ぜひ改善してほしい事案です。
アンタナナリボ市民が自分の足以外に頼る主な交通手段は「タクシーべ(乗合バス)」。20~30人が乗車できるマイクロバスと言えばイメージし易いでしょうか。
停留所は500メートル間隔くらいにあり、約180系統が市内をカバーしています。
朝は4時半から夜は19時半まで運行し、アンタナナリボ市内は600アリアリ(約20円)の固定料金。郊外まで走るタクシーべは700~1,500アリアリ(約23円~50円)で、いずれも車掌さんが料金を徴収します。
座席数以上に乗せることはできない(立ち乗り不可)ため、満席のタクシーべは停留所を素通り。一方、満席になるまで停留所で待つことも。車両は概して古く、黒い排気ガスをまき散らしています。
停留所は500メートル間隔くらいにあり、約180系統が市内をカバーしています。
朝は4時半から夜は19時半まで運行し、アンタナナリボ市内は600アリアリ(約20円)の固定料金。郊外まで走るタクシーべは700~1,500アリアリ(約23円~50円)で、いずれも車掌さんが料金を徴収します。
座席数以上に乗せることはできない(立ち乗り不可)ため、満席のタクシーべは停留所を素通り。一方、満席になるまで停留所で待つことも。車両は概して古く、黒い排気ガスをまき散らしています。
電車も地下鉄もバスもなく、上述のタクシーべに頼るアンタナナリボの交通渋滞は深刻です。
市内のほとんどは片側一車線の道路で信号もなく、ロータリーや交差点で交通整理を行う交通警察官は逆に車の流れを阻害しています。市内を迂回するバイパスは一本だけ(アンタナナリボ外周3分の1程度)。舗装状態が悪いガタガタの狭い道には、子どもたちを学校へ送ったり通勤したりする自家用車、バイクがあふれています。
こうした状況下、見慣れぬ鉄塔がニョキニョキ。
実はこれ、フランスから約250億円の融資を受けて建設中のロープウェーなんです。
総延長12キロ程度(駅間は2~3キロ)で、料金はタクシーべの約6倍にあたる3,000~4,000アリアリ(約100円~130円)とのうわさ。渋滞に左右されず排気ガスもない(ただし発電機による排気ガスは有り)。想定するだけの利用者がいれば、渋滞緩和につながるかもしれません。
が、2023年には原油高騰でタクシーべの料金が500→600と、100アリアリの値上げとなっただけで大騒ぎになった国です。多くの市民がロープウェー料金を払えるのか甚だ疑問です。
効率的なバス運行システムの構築、交差点や信号などの道路整備、路上駐車への対応、スクールバス整備など、身の丈に合わせた対策は他にもたくさんあるように思います。
実はこれ、フランスから約250億円の融資を受けて建設中のロープウェーなんです。
総延長12キロ程度(駅間は2~3キロ)で、料金はタクシーべの約6倍にあたる3,000~4,000アリアリ(約100円~130円)とのうわさ。渋滞に左右されず排気ガスもない(ただし発電機による排気ガスは有り)。想定するだけの利用者がいれば、渋滞緩和につながるかもしれません。
が、2023年には原油高騰でタクシーべの料金が500→600と、100アリアリの値上げとなっただけで大騒ぎになった国です。多くの市民がロープウェー料金を払えるのか甚だ疑問です。
効率的なバス運行システムの構築、交差点や信号などの道路整備、路上駐車への対応、スクールバス整備など、身の丈に合わせた対策は他にもたくさんあるように思います。
料金が高く市民が使えないロープウェーより、水道や電気など生活に直結するインフラ整備にお金を使って欲しいとの声が大きいのではないかと感じます。なお、政府はアンタナナリボ近郊の鉄道再整備にも着手していますが、詳細は把握できておらず今回は割愛させていただきます。
2025年以降に運用が開始される見通しのロープウェー。市民の足として定着してくれることを願うばかりです。
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この記事を書いたのは
江橋 裕人(えばし ひろと)
マダガスカル事業統括
エチオピア飢饉やソマリア内戦のニュースを見たことがきっかけでアフリカへの興味を持つ。大学卒業後、民間企業に勤めたのち、イギリスの大学院でアフリカ地域研究(政治学)と国際関係論の修士号を取得。NGO職員としてアフリカのザンビアに3年半駐在後、2010年にアムダマインズ入職。最近は、YouTubeでただ飲み食いするだけの旅動画をよく見ていて、「こんなに食べられないな…」と歳を感じながら笑っています。茨城県出身。
マダガスカル事業統括
エチオピア飢饉やソマリア内戦のニュースを見たことがきっかけでアフリカへの興味を持つ。大学卒業後、民間企業に勤めたのち、イギリスの大学院でアフリカ地域研究(政治学)と国際関係論の修士号を取得。NGO職員としてアフリカのザンビアに3年半駐在後、2010年にアムダマインズ入職。最近は、YouTubeでただ飲み食いするだけの旅動画をよく見ていて、「こんなに食べられないな…」と歳を感じながら笑っています。茨城県出身。
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