日本の大学院生、医学生がザンビア事業を見学されました
9月12日、ザンビアを訪問中の千葉大学大学院医学研究院(呼吸器内科学)の大学院生である市村康典医師、JICAザンビアでインターンをされている秋田大学医学部の渡辺晶子さんがザンビア事業を見学されました。 まず、事務所で現在実施中の小児結核対策事業とコミュニティセンター事業について当団体の駐在スタッフから説明させていただいた後、ルサカ市ジョージ地区にあるジョージ保健センターを訪問されました。ジョージ保健センターでは、結核担当看護師から、日常の活動について、患者データや薬の配布などについて説明を受けられました。家族に結核患者がいる小児に対して、ジョージ保健センターでは予防投薬による感染予防が行われていますが、子ども用の薬が供給されておらず、成人用の錠剤を半分、4分の1に砕いて配布をしている、など現場の課題について話を聞いていただくことができました。 同じくジョージ地区にあるコミュニティセンターでは、青年海外協力隊の平野隊員から養鶏や野菜栽培などについて説明を受けられました。コミュニティセンターで飼育されている鶏は、農場で栽培されている野菜を餌として与えており、衛生的な水と環境の中、安心して食べられる鶏として好評を得ています。農場の一角にあるバナナ農園では、初めて見るバナナの花に驚かれていました。 保健センターにある結核コーナーに配置されている看護師は1名から2名。カルテの記録、薬の配布、患者の体重測定といった日常業務の他、新規登録患者への説明など、ほとんどの業務を担っているのが結核治療サポーターです。無償で活動するサポーターの方が、純粋なボランティア精神で活動に従事している様子にお二人とも驚きを隠せない様子でした。ジョージ保健センターで出会ったサポーターさんは、どなたもが非常に明るく、二人の訪問を歓迎し、誇らしげに活動を紹介してくれました。サポーターさんの活動なくしては結核対策は成し得ないと言っても過言ではありません。当団体では、結核治療サポーターさんがより効果的に活動できるよう、知識や技術を高めるためのトレーニング、啓発用リーフレットの作成、業務用のエプロンの提供などを行っています。 訪問を終えた市村医師は「住民に一番近い立場で頑張っている保健センターのスタッフやボランティア、それを支えるAMDAのスタッフや隊員の方の輝いた熱意を直接感じました。今後国際保健を学び考えていく中で、大きな刺激を受け、自らも進めて行こうと感じました」、渡辺さんは「保健センターで働くサポーターさんのパワフルな姿を見て、AMDAの皆さんとザンビアの人がとても良い関わり方をしていることを実感しました。学生の内にこのような貴重な体験をさせていただいたことに感謝して、自分の進路に活かしていきたいです」とおっしゃっていました。 |