新周産期病棟落成と救急車贈呈の記念式典を開催しました

2013/03/21

2013年3月14日、シッダールタ母子専門病院(所在地、ネパール連邦民主共和国ルパンデヒ郡ブトワル市)において、新しい周産期病棟の落成式と、救急車の贈呈式を開催しました。

1998年11月に開院したシッダールタ母子専門病院(小児科、産婦人科)ではこれまで、述べ66.5万人ものお母さんと子どもに対し医療サービスを提供してきました。しかしながら依然、新生児集中治療室(NICU)で治療を受ける赤ちゃんの6人に1人が亡くなり、生まれてくる赤ちゃんの26人に1人は死産という、厳しい現実に直面していました。そこで、母子の命を救える重要な期間とされている周産期(妊娠22週目から出生後7日未満の期間)医療を充実させるため、母体・胎児・新生児を総合的に管理できる周産期病棟を設立することになりました。2階建て、幅18,19m×奥行65.22m×高さ9.13mの新しい周産期病棟の建設は2011年8月に始まり、2012年11月末に完成しました。新病棟では、陣痛室、分娩室、産褥室、手術室、家族計画カウンセリング室、NICUなどを備え、妊娠・出産から新生児ケアを総合的に管理できるよう配慮しています。

落成式には、所在地であるルパンデヒ郡行政機関のトップであるChief District OfficerのMr. Durga Prasad Pokharelの他、開発局局長、保健局局長、ブトワル市商工会議所などから多くの来賓者にご参列いただき、お祝いのお言葉を頂戴しました。日本からもAMDAグループ代表の菅波茂他、医療技術支援にご協力いただいている高知大学医学部の方々がかけつけて下さり、両国の関係者がともに会し、新しい病棟の完成を祝うことが出来ました。また、この新規病棟建設にご支援いただいた日本国外務省を代表して、在ネパール日本国大使館の高橋邦夫特命全権大使より暖かいお祝いのメッセージも頂戴しました。

また以前より、AMDA-MINDSを通じネパール地方部の保健医療改善にご尽力いただいている岡山南ライオンズクラブの岡田巧様からは救急車が贈呈されました。岡田様からは「この救急車でますますたくさんの命が救われるよう祈っています」との激励のお言葉も頂戴しました。

なお新周産期病棟の建設は主に、日本国外務省「日本NGO連携無償資金」よりご支援いただいていますが、それ以外にも株式会社フェリシモさまのHappy Capsキャンペーンなど多くの企業、ご個人の皆様からの浄財もお寄せいただき、落成に至ることができました。皆様の温かいご支援に心より感謝いたします。

新生!シッダールタ母子専門病院にどうぞご期待ください!

テープカットの様子
テープカットの様子
祝辞を述べるChief District Officer
祝辞を述べるChief District Officer
地元小学生によるネパールの伝統舞踊
地元小学生によるネパールの伝統舞踊
祝辞を述べるChief District Officer
病院長(左)に救急車の鍵を贈呈する岡田巧様(右)
寄贈された救急車
寄贈された救急車