活動報告会「国際協力の現場で生きる岡山の愛育活動」を開催しました

2013/12/11

12月7日(土)、岡山シティミュージアムにて、「国際協力の現場で生きる岡山の愛育活動 ~AMDA-MINDS ザンビアの活動から~」と題し、ザンビア事業の活動報告会を開催しました。

ここ岡山には、「愛育委員制度」というものがあります。愛育委員とは、健康で明るく住みよい地域づくりをめざし、行政と協力しながら活動する健康づくりボランティアのことで、現在岡山市内だけでも約5,500人が活動しています。

「岡山の愛育活動」と「AMDA-MINDSのザンビア事業」、一見何の接点もないように思えますが、実は意外なつながりがあります。1997年から2002年の間に、41名のザンビアの医療従事者たちが研修生として来日し、その多くが岡山の保健行政施設や地域診療所などを訪れ、地域保健サービスについて学びました。その際、愛育委員の方々の活動についても学び、それを現地で「保健ボランティア」の活動として事業に応用してきたのです。今回の報告会は、岡山独自の愛育委員制度が国際協力に活かされ、開発途上国に根付いていることを皆さんにも知っていただこうと開催したものです。

会では、ゲストスピーカーとして、岡山市愛育委員協議会副会長であり、芳泉学区愛育委員協会会長でもある光岡信子氏をお招きしました。光岡氏からは、愛育活動として具体的にどのような活動を行っているかをお話しいただきました。特に、「こんにちは赤ちゃん事業」と呼ばれる、赤ちゃんの生まれた家庭への訪問活動について詳しくお話しされ、子育てをする母親たちへ、地域社会とのつながりを持てる機会を積極的に提供することの大切さを話してくださいました。

AMDA-MINDSザンビア事業 専門家の村上優子からは、ザンビアの小児保健プロジェクトについて、保健ボランティアの活動を中心に報告しました。医療従事者が不足しているザンビアでは、保健ボランティアの存在が不可欠であり、乳幼児健診のサポートや母親たちへのカウンセリングなど、彼らが重要な役割を担っていることを説明しました。

会の最後には、岡山県立大学教授 二宮一枝氏より、総括として岡山の愛育委員制度の歴史についてお話しいただきました。

参加者からは、「愛育委員制度が岡山独自のものであることを初めて知り、誇りに感じた」とのご意見をいただくなど、今回の報告会が、参加者の方々にも興味深い内容となったことが伺えました。私たちスタッフにとっても、愛育委員制度について学ぶ大変貴重な機会となりました。

当日は、県内の愛育委員やその関係者の方々に加え、ザンビアでのボランティア経験者など、30名の方々にお越しいただきました。会場まで足を運んでくださった皆様、どうもありがとうございました。

参加者の質問に答える光岡氏(左)と村上
参加者の質問に答える光岡氏(左)と村上
コメントをくださる来場者
コメントをくださる来場者
総括をくださる二宮氏
総括をくださる二宮氏
会場の様子
会場の様子
民芸品を手に取る来場者
民芸品を手に取る来場者