世界トイレデーに寄せて ミャンマー事務所 江橋裕人
早速ですが、11月19日は何の日でしょう?これ無しではとても困ってしまうモノの日…。そう、11月19日は世界トイレデー(World Toilet Day. 地球規模の衛生危機に関する課題に対して意識を高め、行動を促すことを目指す日)なのです。
ミャンマーにおける主要な3つの事業(ラショー郡における水と衛生・保健改善プロジェクト、パウッ郡における安全な出産と新生児ケア推進プロジェクト、メティラ郡における生計向上プロジェクト)でも、住民の健康改善に衛生状態の向上を目指す活動は欠かせません。細菌はどうやって人の体内に入るかといった知識の提供から始めて問題認識や行動の改善を促し、子どもたちに手洗いの方法を教えるなどの研修機会の提供、手洗い場や水供給施設等、資機材の支援を行うことで、知識を実践に移すことができる環境を整えます。その後も、適切な行動が定着するよう、障害となることを一つひとつ克服しつつ、更なる支援を継続していくのです。
今回は世界トイレデーにちなんで、ミャンマーの衛生事業の中でも、11月に開始したばかりの学校トイレと給水設備の建設事業を紹介したいと思います。2017年3月には実施を決定していましたが、ミャンマーではだいだい5月下旬から10月初旬が雨季にあたり、道路状況が悪く資材運搬も困難になるため、建設に相応しい時期とは言えず、雨季が明けるのを待っていました。
この事業ではシャン州ラショー郡及びマグウェ地域パウッ郡の合計12の学校を対象とし、2017年11月~2018年3月にかけてトイレ(12校)、手洗い場(6校)、給水設備一式(1校)の建設支援と維持管理のトレーニング、衛生に関する教育を実施します。トイレや手洗い場の建設にとどまらず、子どもたちの衛生意識の向上にも取り組みます。
ラショー郡ではすでに2校の選定が完了し(パンウォーリャン小学校とマイヨー学校=1つで小中高を含む)、詳細調査を現在行っています。
パウッ郡でも対象校の選定作業が進んでおり、今月中には対象校を確定する予定です。建設に先んじて、両事業対象地域の学校で12月には衛生に関する教育を学校で提供します。今後も、進捗をご報告していきたいと思います。