ミャンマーの人は雨季が大好き ミャンマー事務所 南條昌康

2024/06/11

ミャンマーに、今年も雨季がやってきました。
 

雨の日は交通渋滞が起きやすい

 
一般的にミャンマーは熱帯モンスーン気候に属し、季節は、乾季、暑季、雨季の3つに分かれます。
 
11月から2月ごろまでは乾季で、気温は25度〜30度。雨も少なく、過ごしやすい時期です。観光するには一番適している、いわゆるハイシーズンです。
 
続いて3月ごろから5月ごろは暑季となり、日差しが強く、気温が30度を越える日が続きます。水祭りと呼ばれるミャンマーのお祭りは、一年間で最も暑い4月に行われます。水祭りは、お互いに水を掛け合って新年を祝う伝統的な行事で、水を浴びることで暑さをしのぐためのものでもあります。気温が高いので、濡れても着ている服はすぐに乾きます。
 
そして、6月ごろから10月ごろは雨季で、雨が多く、湿度も高い時期です。雨といっても日本の梅雨のようにシトシトと降り続く、という感じではありません。こちらの雨は、いわゆるスコールで、バケツをひっくり返したようにダダーと短時間に激しい雨が降ったかと思うと、また曇り空に戻ります。
 
雨季は傘の花が咲く

 
ミャンマーでは雨季を好む人が多いです。暑季の暑さから解放され、涼しく過ごせるからです。特に今年の3月から5月にかけては、例年にもまして暑い日々が続きました。暑さから逃れるためにエアコンに頼ろうとしても、慢性的な停電で使えない時間も長く、体にこたえました。それが雨季になると、雲で日差しが遮られ、急に気温が落ち着き、過ごしやすくなります。そんな気候が5か月ほど続きます。
 
しかし、よいことばかりではありません。今度は、雨への対策が必要です。特に濡れるのが嫌いな私のような者にとって、雨は大敵です。雨具を持ち歩くことはもちろん、なるべく濡れても大丈夫な服装を心がけます。
 
どんよりと雨雲が近づいてきたかと思うと、あっという間に大雨に

 
ヤンゴンに雨が降る時は、短時間に大量の雨が集中するため、排水が追いつかず、必ず水があふれ出します。街は文字通り、水浸しになってしまい、場所によっては、まるで池のようになるところもあります。迂回路がない時は、ずぶ濡れになる覚悟で進むしかありません。
 
池のように冠水した道路を進む車

 
雨が降ると交通渋滞も発生し、移動にも影響があります。なので、なるべく雨が降らない時間帯を狙って、出かけようとするのですが、天気予報もあまり当てにならず、運悪く土砂降りのタイミングに当たってしまうことがよくあります。
 
もっとも、農業国のミャンマーにとって、雨は農作物を育てるために大切なものです。また、水力発電が発電量の多くを占めるため、雨季に水を確保しておくことも大変重要です。まさに恵みの雨でもあるのです。
 
私のミャンマー滞在も通算で6年となりましたが、この気候にだけはいつになっても慣れません。雨季だからこそ味わえる街の雰囲気を、いつになれば楽しめるようになるでしょうか。
 
 
 

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この記事を書いたのは
南條 昌康(なんじょう まさやす)
ミャンマー事務所 事業統括


アメリカ留学を経て、日本財団の姉妹財団である東京財団に入所。その後、民間企業、国会議員秘書などを経て、ミャンマーへ渡航。現地企業で約5年間、主にミャンマーに進出する日系企業のサポート業務に従事。2023年2月より現職。ミャンマー語をもっと勉強しなくてはいけないというプレッシャーから逃げるかのように、好きな映画の動画配信で余暇を過ごす日々。静岡市出身。

 

 

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