これがないとインドネシアごはんは始まらない、魅惑の「サンバル」
海外事業運営本部 梶田未央

みなさん、アパ・カバール?(インドネシア語で「お元気ですか?」)。インドネシアに通い始めて今年で20年になりました、梶田です。
突然ですが、みなさんは「サンバル(Sambal)」をご存じですか?インド料理がお好きな方は、豆や野菜をスパイスと一緒に煮込んだ南インドの「サンバール(Sambar)」を思い浮かべるかもしれません。名前は似ていますが、最後が”L”で終わるインドネシアのサンバルは、唐辛子を使った辛味調味料です。
インドネシア料理といえば、ナシゴレンやミーゴレンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。そんな料理のおいしさを引き立てる名脇役がサンバルです。家庭の食卓から街角の食堂、高級レストランまで、インドネシア料理ならば必ずと言っていいほど料理に添えられています。サンバルをたっぷり使った辛い料理を食べて汗をかくのが、健康の秘訣だというインドネシア人も。

ひと口にサンバルといっても、その種類は実に豊富。日本の約5倍という広大な国土に多様な民族が暮らすインドネシアでは、地域によって材料や作り方が異なり、数百種類ものサンバルがあるといわれています。唐辛子をベースに、ニンニクや赤タマネギ、トマトなどを組み合わせますが、食材を油で炒めたり揚げたりするものもあれば、生のまま使うものも。大きくて辛味が比較的穏やかな唐辛子から、小さくても強烈に辛い「チャベ・ラウィット(Cabai Rawit)」まで、使う唐辛子によっても味わいが変わります。

マタ(matah、インドネシア語で「生の、未調理な」の意)の名前どおり生の食材で作るバリ名物のサンバル・マタ 
色んな種類の唐辛子をつぶして作る、とにかく辛いサンバル・ゲプレック
例えば、「サンバル・トラシ」は、エビを発酵させた調味料トラシのうま味が特徴です。バリ島で親しまれている「サンバル・マタ」は、唐辛子や赤タマネギ、レモングラスなどを刻んで作る香り豊かなサンバルで、日本人のファンも多いようです。わたしのお気に入りは、北スラウェシ州のマナドで知られる「サンバル・ダブダブ」。トマトなどを使った、さっぱりとした味わいが魅力で、焼き魚との相性は間違いないです。
サンバルは、ただ辛さを加えるだけでなく、料理にうま味や酸味、香りを添えてくれる存在。地域ごとの食材や食文化が反映されているので、サンバルを知ることは、インドネシアの多様な文化を知ることにもつながるのかなと思っています。わたしも元々辛い食べ物が好きでしたが、インドネシアでサンバルに出会い、辛味の奥深さのとりこになりました。
インドネシアを訪れる機会があれば、ぜひサンバルにも注目してみてください。みなさんのお気に入りが見つかるとうれしいです。でも、初めて食べるときは少しずつ試してみるようにしてくださいね。とんでもなく辛いものもあるので驚かれるかもしれません。

海外事業運営本部 プログラムコーディネーター
大学生の時、アムダのインターンとして、スリランカで医療和平プロジェクトに参加。初めての海外に興奮。異国の人々と共に手を取り合い、課題解決に立ち向かう仕事に魅了され、国際協力の道へ。大学卒業後、2005年にアムダ国内事業部入職。以降、ベトナムやインドネシアでプロジェクトに従事。昨年、念願だった20年ぶりのスリランカ再訪を果たす。昔はうまく値段交渉できなかった三輪タクシーも今なら負けない!と意気込んで乗り込むものの、2025年のスリランカで走っているのはオンライン配車かつ明朗会計の三輪タクシーばかりでリベンジ叶わず…。岡山県出身

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