ネパールで新事業の署名式が行われました

2015/03/17

署名式にて、小川正史特命全権大使(右)と松本千穂現地事業統括(左)
署名式にて、小川正史特命全権大使(右)と松本千穂現地事業統括(左)
2015年3月3日、在ネパール日本国大使館において、平成26年度日本NGO連携無償資金協力事業「カルパチョウク行政村における生活改善プロジェクト」の資金贈与契約が締結されました。本事業は、「カルパチョウク行政村における住民能力強化プロジェクト」の後続事業として2015年3月15日より開始します。

ネパールの首都カトマンズから東に約60kmに位置するカルパチョウク行政村では、ほとんどの住民が農業に従事していますが、1年を通じて必要最低限の食料すら賄うことができない世帯が7割にも上ります。また、多くの世帯が水不足に悩まされており、水汲みの役割を担う女性と子どもたちは乾季には約4~5時間もかけ、遠方の水源地まで水を汲みに行かなければならない状況です。水不足は住民の健康にも悪影響を及ぼしており、水系感染症罹患率は51%にも上っています。

 事業地訪問にてヒマラヤをバックに。中央がソムさん
事業地訪問にてヒマラヤをバックに。中央がソムさん
そこで本事業では、①技術研修を通じた農業生産性の向上、②貯水設備の建設を通じた水不足の解消、そして③保健衛生啓発活動を通じた保健衛生改善、の3つに取り組みます。これらの活動を通じて、対象地であるカルパチョウク行政村の人々がより豊かな生活を送れるようになることを目指しています。ちなみに、それぞれの活動について、「どこで、誰が、いつ、何を」するかという活動計画については、先行事業の「住民能力強化プロジェクト」を通じて村の住民自身が策定しました。このプロセスを経ることによって、村の課題が住民自身のものとなり、人々が協力し、かつ村の既存のリソースも活用しながら課題解決に取り組んでいく基盤が整ったのです。

カルパチョウク村の子どもたち
カルパチョウク村の子どもたち
契約署名式にも駆け付けてくれた、カルパチョウク村住民のソムさんは言います。「これまで、村の人々が抱えている様々な問題について、外からお金を持ってきた人たちが何かをしてくれる、と思っていました。でも、このプロジェクトを通じて、自分たちも変わらなければいけないし、自分たちができることから始めないといけないということが分かりました。」

在ネパール日本国大使館小川正史特命全権大使からは、「このプロジェクトは、様々なリソースを使って地域の課題に取り組む過程において、人をつなぎコミュニティを作っていくものです。プロジェクトが、ネパールと日本の人々の懸け橋となることを願っています。」との激励のお言葉を頂戴しました。

地域の人々が持っているたくさんの可能性を信じて、少しずつ進んでいきたいと思っています。