ヒマラヤへの想い 海外事業部 田中一弘

2019/12/10

ネパールへ出張する際、ひそかに楽しみにしているのがヒマラヤです。先月ネパールを訪れた際には、ヒマラヤトレッキングのベストシーズンであることから、カトマンズへ向かう飛行機はアウトドアウエアに身を包んだ観光客でいっぱいでした。私は残念ながらこれまでトレッキングに行くことはできていませんが、ヒマラヤを見る機会は多くありました。先月もカブレ郡(農業事業対象地)の村や、ダン郡(保健事業対象地)からカトマンズへ向かう飛行機、そして、カトマンズから帰国する飛行機からも、雄大なヒマラヤを眺めることができました。
 

飛行機の窓から眺めるヒマラヤ

 
ヒマラヤは、世界最高峰のエベレストなど8,000メートルを超える14座が存在する山脈です。雲のはるか高くにそびえる山々には圧倒的な存在感があります。「神の領域」であるということを自然と感じさせてしまう力があります。そして、美しさとともに恐ろしさを感じさせる何かがあります。私には、あそこに登るということを想像すらできませんが、山頂を目指す人たちはその何かに惹かれてしまうのでしょう。
 
ヒマラヤとは、サンスクリット語でヒマ(雪)とアラーヤ(住居)から成り、雪の住居、あるいは雪の宿るところといった意味になるそうです。そして、世界最高峰のエベレストは、ネパール語で「サガルマータ」(世界の頂上という意味)と呼ばれています。
 
朝焼けのヒマラヤ

 
ネパールの人たちにとって「サガルマータ」は特別な存在で、先日もそのことを実感しました。ダン郡で実施している母子保健事業では、地域のお母さんたちが集い、妊産婦健診や予防接種など母子保健に関する知識を身に着ける場となっている母親グループを支援しています。その母親グループにはそれぞれ名前がついていて、私が訪問した母親グループの名前が「サガルマータ」だったのです。なお、事業対象地には85の母親グループがあるのですが、そのうち少なくとも4つは「サガルマータ」の名がついているそうです。地域の人たちのサガルマータへの想いが伝わってきます。
 
私もヒマラヤへの想いを胸に、これからもネパールでの活動に従事していきたいと思います。
 
サガルマータ母親グループのメンバーと(筆者:最前列左)

 
 
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