ささやかな体験ですが、、、
海外事業運営本部 林裕美

2022/11/28

今年9月のこと。3年ぶりの海外出張。行先はザンビアです。
 
アフリカ大陸に足を踏み入れるのは2回目でしたが、サブサハラ・アフリカは初めて。目的地のザンビアでは、はつらつとした若者たちの活動に目を見張らされたのですが、今回はちょっと横道にそれた出来事をご紹介したいと思います。
 

今回の出張目的の一つ、ハートサポートプロジェクトの現場では、活動に取り組んでいる若者から元気をもらいました!

 

エチオピアについて、ちょっとだけ知る

 
エチオピア――当然名前は知っています。民族間の対立と衝突の問題を抱える、アフリカの大国というイメージ。今回のザンビア出張では、そのエチオピアのフラッグキャリアであるエチオピア航空を利用しました。初めての搭乗です。
 
着席して少しすると、安全に関する機内アナウンスが始まりました。お、英語じゃないぞ、聞き慣れないな・・・なんて思ったのと同時に、機内モニターに表示された文字が目に入ってきました。これは見たことないぞ~~アラビア文字とは違うな・・・人が踊っているようにも見えて、ちょっとかわいいな・・・エチオピア語って言うんだろうか?
 

 
アフリカでは英語やフランス語、アラビア語などを公用語としている国が多いと感じていたこともあり、機内でそれ以外の言語に触れることができたのは新鮮でしたし、「やっぱり私は、アフリカの国々のことをまだまだ知らないなあ…」ということを再認識しました。
 
あとで調べたら、私が機内で見聞きしたその言葉は、エチオピアの実質的な公用語の一つ「アムハラ語」だったようです。機内で提供されたスナックは、エチオピア製のシナモンクッキーで、包装紙にはもちろんアムハラ語のかわいい文字が(ちなみにそのクッキーはものすごくおいしかった!)。何度も言うとおり、今回の目的地はザンビア。でも、エチオピアにも想いを寄せるきっかけとなるフライト体験でした。
 

念願のシマを食べる

 
ザンビアの主食として、よく話題に上るシマ。大雑把に言えば、トウモロコシを原材料とした蒸しパン?ゆるーいお餅?とでもいうのでしょうか。私の周りにはシマをおいしいと言う人は少数派。「おいしいけどたくさんは食べられない」という方もチラホラ。でも、主食というからには、ザンビアの人はきっと毎日食べるわけで、毎日食べるものがおいしくないはずがない!という確信のもと、シマへの想いを長年にわたり募らせてきました。
 
現地に到着後1週間が経つ頃のこと、ようやくシマを食べる機会に恵まれました。念願のシマ、その味はいかに・・・。と思う前に、見た目でちょっと驚きました。家庭によっても違うのでしょうが、意外と大きい!
 

プロジェクトでお世話になっているザンビア人ご夫婦が、夕食にご招待くださいました。手作りのシマを中心にならぶ数々のおかず!

 
「ほお、主食でがっちり食べる系なんだな・・・」などと考えながら手に取ってみると、これがまたずっしりと重い。蒸しパンの軽さではなかった。ここで初めて、「おいしくって、ついつい手に取っちゃう」みたいなウキウキした考えが影を潜めてきました。「食べきれるかな・・・」と若干不安にかられながら、一口目。おおっ、トウモロコシの味がする!(当たり前ですが)触感どおり、もっちりもちもちして、これはお腹にたまるな~という重みがありました。確かにたくさんは食べられないかも、と思いましたが、しっかりトウモロコシを感じさせつつも主張し過ぎず、おかずをおいしく食べさせながら満腹度も上げるというシマの力に、さすがは主食!と感心せざるを得ませんでした。
 
今回ご紹介した体験は、いずれもささやかなことではありますが、五感を通して直に触れたことは、やがて確かな経験となり、心も豊かになる気がします。これからも「ささやかな体験」を重ねていけたらよいなと思っている今日この頃です。
 
 

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ザンビアの活動紹介 >>> こちらから
ハートサポートプロジェクト公式サイト >>> こちらから

 

この記事を書いたのは
林 裕美(はやし ひろみ)
海外事業運営本部 プログラムコーディネーター


1993年のカンボジア総選挙で、選挙監視の国連ボランティアとして活動していた日本人が現地で殺害された事件をきっかけに、国際協力に関心を持つ。大学卒業後、民間企業を経て2001年にAMDA海外事業本部(アムダマインズの前身)入職。カンボジアでのコミュニティ開発事業、インドネシアでの復興支援事業に従事後、2007年から現職。趣味はピアノ、読書。岡山のお気に入りスポットは、岡山県自然保護センター。福岡県出身。

 

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